とちょっと煽りっぽいとタイトルになってしまいましたが、
日本は世界でトップクラスに税の負担が高い国であることはご存知でしょうか?
- 日本の抱える問題点と日本の未来
- 僕らが将来に不安なく暮らすために今からできること
についてお話ししていきます。
税金や社会保障という言葉出てくると拒否反応を起こしてしまうかもしれませんが、スライドを使って分かりやすい言葉で解説していくでの気を楽にして読み進めてみてくださいね。
日本がオワコンな理由は税負担の高さと社会保障の低さ
いきなり質問ですが、
日本という国は税金が高い国だと思いますか?
結論から言えば、福祉国家として有名なスウェーデンの1.7倍多い税金を払っているのが日本です。
後ほどグラフを使って解説しますが、
カンタンに言えば、
- 10万円の収入のうち2万7000円を支払うのが日本
- 10万円の収入のうち1万5800円を支払うがスウェーデン
です。
これを見てどう思うでしょうか?
日本の方が多く払ってるのおかしくない?
スウェーデンって消費税が25%もあって日本よりも税金は全然高いでしょ?
スウェーデンと同等の税金を支払っているなんてありえなくない?
と思うかもしれません。
確かに表向きの数字はスウェーデンほどではありません。
しかし税金を払うことで僕らが受けられる社会保障や福祉サービスなどを加味して、僕らにかかっている税金の重荷にで比べてみるとスウェーデンよりも高いことが見えてきます。
なぜこのようなことが言えるのかというと、
日本は教育や福祉など社会保障の面でリターンが少ないからです。
例えばデンマークでは、
- 学費が大学院まで無料
- 1人暮らしをする場合10万円程度の給付金支給
など、このように学費や福祉として十分な保障がされています。
学費で言えば先ほど例に出したスウェーデンも大学院まで無料ですし、フランスでも同じように大学まで授業料が無料となっていますよね。
今回は学費を例出しましたが、
このような税金が高いとされている国では税金を多く払っていたとしても、その分社会保障が手厚く家計の出費が軽減されるので、実際に国民にのしかかる経済的負担は軽くなるわけですね。
単に税金が高いから生活の重荷になるわけではありません。
社会保障として十分なリターンを得られない場合に生活の負担としてのしかかってくるんです。
そして、
支払う税金
社会保障として戻ってくる額
この割合を見ると僕ら国民が実際に感じる税金の重荷を判断することができます。
そしてこの数字をみてみると、
日本という国は税金は高いが社会保障のレベルが低い国
と言えてしまいます。
それでは少しデータを見てみたいと思います。
こちらのグラフは、
国民一人当たりがどれほど税金、社会保障費を払っているかを示すグラフです。
多くの雑誌やメディアが税金が高いか低いかという話をする際によく用いられるのがこのこの数字ですね。
このグラフを見るとどうでしょうか?
アメリカやイギリスよりは高いですが、それでもスウェーデンやドイツなどのヨーロッパ諸国よりは低い数字ですよね。
なのでこの図を見る限り日本の税負担は他国に比べて低いように見えるかもしれませんが、この数字には重大な数字が加味されていません。
それは財政赤字。
日本は国民一人当たりの借金は1000万円とも言われていますが、(実際は僕らが貸してるお金)
僕らが支払っている税金の負担率をより現実に近づけるためには財政赤字を加味して考えなければいけません。
そしこの数字を加味した結果がこちらです。
将来的に僕ら日本人が何らかの形で負担になる財政赤字分を入れると、僕らの税金の負担率は50%を超えます。
こうして比べてみるとドイツよりも高い数字になりますし、何より社会福祉国家のスウェーデンとほとんど変わらない数字であることはもうビックリですよね。
いや、ちょっと待って僕らって収入の50%も税金払っているの?それはなくない?
思うかもしれません。おっしゃる通りで、
この数字は医療が3割で受けられたり、年金を貰ったりという社会保障分が含まれていません。
なのでこちらのグラフに社会保障として戻ってくるリターン分を加えて本当の税の負担率を見てみましょう。
それがこちらのグラフです。
どうでしょうか?
もうフランスと大差ないですし、何より税金が高いとして有名なスウェーデンよりも高い税負担となっていることが何よりの驚きじゃないでしょうか?
日本の税の重荷が26.9%ということは、
日本は10万円の収入に対して2万7000円税金を払う
ということになります。
それに対して、
- アメリカ・・10万円の収入に対して7700円
- イギリス・・10万円の収入に対して1万9000円
- スウェーデン・・10万円の収入に対して1万5800円
- ドイツ・・・1万6800円
- フランス・・2万8000円
です。
このグラフを見ると冒頭でもお話ししたように、税金の高い北欧やヨーロッパよりも僕ら日本人は高い税金を払っていると言えますよね。
確かに消費税などの目に見て分かりやすい税金で比べると日本の税金は他国と比べても高くはありません。
消費税で比べれば、
- 日本・・・10%
- スウェーデン25%
ですからね。
しかし税の重荷という視点で見ると、日本はスウェーデンよりも税金の重荷になっていることがこのグラフからも分かります。
日本の社会保障の低さは世界一
なぜ日本はスウェーデンに比べて税率が低いにも関わらず、負担率で見るとスウェーデンよりも高い数字が出てしまうのかというと、
日本という国は社会保障や福祉にお金を使っていないからです。
というより、税率がそれほど高くないにも関わらず国民の税負担率が高いということは、単純にリターンが少ないとしか言えないんですけどね。
結果的に日本は世界でもトップクラスに高い税金を払い、そして低い社会保障を受ける国となってしまっているのが現状です。。
例えば教育費、
国がGDPの何%を教育にお金を使っているかを測る指標があるのですが、191カ国中135位とGDP世界第3位の国としてはあまりに低い数字です。
この数字はマレーシアやフィリピンよりも下であり、デンマークの2分の1以下ほどしかありません。
こちらはタマルWEBで公開されていたデータを参考にした学費の一例ですが、
実際に日本では高校まで公立、そして国立大学に通ったとしても800万円程度かかります。さらに塾代などがプラスされれば軽く1000万円は超えますよね。
確かに日本でも学費無償化の声は上がっています。東京都では年収が910万以下の世帯は高校無償化が決まりましたが、他の都道府県が実現させるとしても大都市だけでしょう。
育児面はどうでしょうか?
最近は男性女性ともに育児休暇が取れる企業も増えてきているもののまだまだ少ないです。
育児休暇が取得可能かどうかよりも、育休を取りずらい風潮があったりと、育児をする労働者のサポートは他国と比べて充実しているとは言えない状況ですよね。
もう一度言いますが、
- 10万円の収入に対して2万7000円支払っているのが日本
- 10万円の収入に対して1万5800円支払っているのがスウェーデン
です。
僕らが生活していく中で一番の負担となろう子育てや学費などは安心できるほどの保障がされているでしょうか?
多くの人はヨーロッパ諸国や北欧の国々は税金が高いから社会保障が手厚いと思っていますが、実際は日本人の税金の負担率はヨーロッパ並みに高いんです。
社会保障や税金として支払う金額が多ければそれだけ自由に使えるお金が少なることを意味します。そういう意味では日本は北欧諸国よりの自由に使えるお金も多い。
いくら教育費や医療費などでリターンが大きいと言っても、自分が自由に使えるお金が少なくなることで人生の選択肢を減らしてしまう可能性もありますよね。
VLOG撮りたいからカメラなどの機材を揃えようと思っても、手元に残るお金が少なくて買えない..ということもあるかもしれません。
なので「盲目的に北欧最高!スウェーデン最高!」などというつもりはありません。
僕が問題だと思っているのは、僕ら日本人がこの事実を知らないということです。
よくバラエティ番組などで度々北欧の消費税が高い国などが取り上げられてますがその度に
消費税が25%!!高い〜!!
日本は10%だから良かったね!!
みたいな空気になっていますが、
僕たちに一番馴染みのある消費税が日本は10%なので、消費税が20%を超えるようなヨーロッパ諸国と比べても日本は税金がそれほど高くない国だと、ほとんどの人が思っています。
yahooファイナンスに、
なぜ日本はデンマークのように医療費無料、教育費無料にしないのでしょうか?
という質問が投稿されていました。
そしてその答えとして、
- 税金が高いから
- 消費税も25%だから当たり前
という答えが多くありました。
もちろん間違いではありません。
でも今日ご紹介したグラフでも分かる通り、税率ではなくて僕らにのしかかっている「税の重荷」で考えると日本の税負担は世界でもトップクラスに高いことが分かります。
僕ら日本人の99%は自分たちの税の重荷が大きいことを知らない。
税率の高いヨーロッパや北欧諸国よりも重い税金を払い、低レベルの社会保障を受ける国
これが現実だと僕は思ってます。
日本は今後税金も社会保障費も上がりさらに生活は苦しくなる
今後は日本の税金も社会保障費も上がり生活費への圧迫はさらに厳しくなっていきます。
- 税金の国民負担率が2021年は過去最高に
- 年金支給額が2年連続減少
- 教育費の家計への負担世界第4位
など現時点でも僕ら日本人の税の重荷は世界でもトップレベルに高いのですが、今後はさらに負担が大きくっていきます。
特に税と社会保障費の負担率の上昇は激しいです。
こちらは、2006年と2018年の税金の負担率の増加を比べたグラフですが、日本はこのように12年間で7%も増えています。
そして僕たちに身近な消費税も、5%から8%へ、10%増え続けてきました。
そして2030年までには15%を目指すとも言われているように、今後日本では消費税も上がることでしょう。
一方収入面はというと、日本は30年間賃金が上がっていない国です。
このように先進国の中でも給料が上がっていないのは日本だけなんですよね。
- 税金や社会保障費は増える
- 年金や社会保障は削られる
- 収入は上がらない
という状況に陥っているのですから、今後はますます厳しくなっていきます。
今回の記事ではデンマークなどの北欧の国の例を多く出しましたが、
このような例を出すと、
デンマークやスウェーデンなどはそもそも税金が高いから保障が充実していても当たり前。日本もそのレベルの社会保障を実現をするなら税金が倍にならないといけない。
というロジックを持ち出されることもあります。
しかしまず重要なのはお税収という金の入り口ではなくて、お金の出口、つまり税金をどう使うか?
なんですよね。
先ほど国が教育に使うお金の話をしましたが、デンマークはGDPの7.75%を教育に回していています。
スウェーデンも7.64%ですが、
日本はたったの3.18%で実に半分以下の数字です。
単純に税金が高いか低いかではなくてどうやって国民に還元するが重要なわけで、いくら税金を増やしても社会保障費が上がっても、お金の出口が変わらなければただ負担が増えるだけです。
例えば、
子供が親に食費や生活費の足しにと2万円渡したとしますよね。
しかしその2万円を親がギャンブルに使っていたらどうでしょうか?
さらに親に「2万円じゃ足りないからもう少し増してほしい」と言われ2万円を4万円に増やしたとしても、渡したお金をギャンブルに使っている限りその4万円が生活に還元されることはありませんよね。
それと同じです。
なので、税金が高ければ社会保障が充実するというのは間違いなんですよね。
単純にお金を社会保障に使っていないだけというのが現実です。
命を繋ぐためだけに生きるのなら、今のままでも問題ない。
今日は日本の税金と社会保障制度という観点から見てきましたが今後はさらに負担が大きくなり、貧しい生活が強いられるようになる。
それがこの国の未来です。
よくこういう話をすると、
- 日本は治安もいいし平和だ
- 世界にはもっと貧しい国はある
- GDPは世界第3位だ
という声もありますよね。
確かにその通りだと僕も思います。
ここで僕の友人の話をさせてください。
僕のクルド人の友人はシリアのアレッポに住んでいます。
ご存知の通りアレッポでは内戦が続き今でも貧しい生活を強いられています。
彼女は3Dデザインを仕事にしていて、英語もできる優秀な人なのですが守国を政府が規制をしているのでシリアという国から出ることができないですね。
お金があっても、世界で通用するようなスキルがあって住んでいる場所によってはその才能を生かすことすらできない。
もし彼女が日本という国に生まれていたら彼女の人生は180°変わっていたと思います。
もう1人僕にはパレスチナ人の友人がいます。
パレスチナとはイスラエルと紛争状態にあることはあなたもご存知かと思います。
彼女はイスラエルという国にいながらも、パレスチナ人であるために自国のパスポートを持つことができず、ヨルダンのパスポートを持っています。(彼女にとってはイスラエルではなくてパレスチナのパスポートを所有することが一番望ましいですが。)
自分の国のパスポートを所有できないなんて僕ら日本人からすると考えられないことですよね。
他にもアフリカの一部地域には、1日190円以下での生活を強いられている絶対的貧困の問題を抱えている人たちもいます。
- 自国のパスポートを持つこと
- 安心して日々の生活を送れるということ。
このような豊かな国を作り上げてくれた先人たちや今の日本に感謝するべきだとも思います。
しかし僕たちは僕たちの中で問題を抱えている。
だからベクトルの違う物事を持ち出して比較をしても解決には繋がりません。
確かにこれからさらに日本が衰退しようとも、アフリカの一部の地域に見られるような絶対的貧困層になることは日本では考えにくいです。
だから例え国が衰退しようと、僕らの暮らしが貧しくなり幸せを感じなくなったとしても、その日を生き延びることができるか問われるような生活にはならない。
嫌な言い方かもしれませんが、命を繋ぐためにだけにただ生きるのであれば今のままでも全く問題ありません。
でもそれで本当にいいのでしょうか?
2021年幸福度ランキングで日本は56位、この数字はG7中最低の数字です。
このランクキングは欧米の価値観が中心であるため絶対的な指標とは言えませんが、治安の良さや経済の発展が幸福の条件であれば日本はもっと上位でいいはずです。
いくら謙虚な日本人とはいえもっと胸を張って人生が楽しい、幸せだと言えるはずですよね。
でもそうなっていないということは、自分の人生や仕事、収入について悲観的になっている人が多い証拠ではないでしょうか?
- 長時間労働で仕事に生きる日々
- 将来の生活に不安しかない
- 収入に不安があるから結婚ができない
そんな人間として当たり前の幸せも掴めなくなっている。
そして気づけば日々の命をつなぐために生きることしかできなくなっていては、悲しいことですよね。
誰も助けてはくれない。安心は自分で作る。
僕らにできることは、
自分の安心は自分で作る
ということです。
税の負担は今後も上がり、社会保障費は削られていきますし、
税金や社会保障費以外にも電気代や水道代など生活コストは今後も上がり続けます。
2022年5月の電気代はかこで最高水準と言われて話題にもなっていましたが、普通に生活するためのコストが僕らが知らない間にどんどん上がっているのが今の日本であり、
- 日本の賃金が30年上がっていない
- GDPの成長率はベトナムやタイ、カンボジア以下であること
などから鑑みても社会のレールや流れにただ沿っているだけでは収入が増えることがないことは明らかです。
だから自分の安心は自分で作ることが僕らに求められていることなのではないでしょうか?
僕は日本の社会の仕組みや働き方に疑問を感じで起業をしました。
会社で働いても10年後、20年後自分はさらに厳しい状況に追い込まれると思ったからです。
現代を生き抜くためには必要なことはまず知ること。
今日は税負担の話をしてみましたが、おそらくこの記事を読んでいる方のほとんどは、日本税負担がヨーロッパよりも高いということを知らなかったと思います。
社会の仕組みを知らないと損をしてしまう。そしてこのようなことは、普通に日本で暮らしていると知ることができないようになっているんですよね。
だからまずは学ぶこと。
このブログでは日本の現象を発信したり個人でサバイブするための知識が学べるようになっていますのでぜひ隅々まで読み込んでみてください。
自分の家族や大切な人を守るために、今日からできることを少しずつやっていきましょう。
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